リハビリ制度のこと

Eさん 私も封書ではやりとりしているのですが、遠すぎてお見舞いに行く事のできないOさんの病室を訪ねて下さったとのこと、メールに写真を添付して下さってありがとうございます。「禁煙とダイエット」以前からOさんがどうしても実行できなかったこのふたつが入院したことで達成できてしまったのも皮肉ですが、彼女の笑顔が「やったね」って感じなのが嬉しいですね。しかし皮肉というよりも悲しい現実、今の状態では自宅に帰る事が無理で他の施設を探さなければならないとのこと、リハビリ期間の転院問題は酷いですね。従来は期間無期限だったリハビリ制度が発症から180日間を上限に医療機関で受けられなくなるという改悪が行われた時、身近に該当者はいないとはいえ足が震えるほど怒りを覚えた事を思い出しました。
免疫学者の多田富雄氏が脳梗塞で倒れて後に凄まじいばかりのリハビリを経て、この制度に「棄民」という言葉を用いて憤りを訴えていましたね。氏との往復書簡集「邂逅」を共著された社会学者の鶴見和子氏は10年に渡って受けていたリハビリを断たれてベッドから起き上がれなくなり、元からあったガンが悪化して亡くなりました。
Oさんが自宅に戻れるだけの回復ができること、祈らずにいられません。