「型」の違い

Kさん「気質で子供を見分ける事が大切だと言われたけれど、どうにも見分けられない。上の子と下の子が全く気質が違うのはわかるけれど、本に書かれている内容はどちらにも当てはまるものがある」これまでもよく質問を受けました。
私がサヌキとかアワを使うのは「人を類型化するためではなく、違いを見極める事で応用範囲が広がる」と言っていることに関連するので、そんな意味でも、サヌキとアワが分かってくることで、気質もよりよく見えてくるようです。
「自分は〜したい」がサヌキ型の発想で、「〜をなさねばならない」がアワ型の発想だと言いましたが、アワ人間は子供の頃にはそういう内的な感じ方で「損をした」あるいは「失敗した」と感じる事があるようですよ。これはご自分がアワかサヌキかわかるためにも役立ちますね。
例えば兄弟姉妹のひとりが「僕(私)ピアノがしたい!」って言った時に、親が「そうか、それなら習ってみるか」なんて言って「お前もやりたいか?」なんて聞いてくれた時「うん!」って反応できる子はサヌキ型。
「う、、うん。。。」って言いながら「やってみたいけどさ。。。私は『やるべき』なのか『やらないべき』か」なんて、そうはっきり論理的じゃないにしろ考えちゃってグニュグニュしがちなのがアワ型。もちろん発達年齢やその他の要素も関連するので、すごく短絡に書いていますけれどね。
そうすると親は「なんだ、お前ははっきりしないんだなぁ」って「じゃお前はいいな」なんて決められちゃう(サヌキ型の親の場合特にね)・・・子供がアワ型だと気づいてる親なら「お前もやりたいか?」って聞くかわりに「ついでにお前も習っちゃえ」なんて決めてあげることができる。どちらに才能があるなしは、この際おいといてね。その問題が現れて来た時にももちろん、対処の仕方は変わるわけですが。とにかく「やってみる」という機会は失われずに済むわけです。
単純に型で言えば、こういう話題が出た時に「僕(私)も!」って自分から言い出す子はサヌキ型。グニュグニュする、または全く関心を示さない子(ポーズじゃなくてホントにのらない)はアワ型と考えて間違いないです。アワ型の子だって、凄く自分にフィットすることだったら、自分からやりたい、という場合もあります。「やりたい!」ってすぐ言える子が素直で子供らしくて、言えない子が大人びているわけでもないですしね。
大切なのは、親が「自分の感じ方(自分がサヌキ的かアワ的か)」のみでジャッジしないで、その子の反応の仕方を感受する事ができるかどうかです。このへんがかんどころ。
ただし、これは「小さい時からなんでも自分で考えて決めさせる」という育て方とは意味が違うので、それについてはちゃんと発達過程の7年周期とか、これからも一緒にみていきましょうね。